1. >
  2. >
  3. 吸排気を変えてみよう

吸排気カスタムの概要

バイクをカスタムする際、まず手をつけるのにおすすめなのが吸排気系です。エンジンに空気を取り込む「吸気」と、燃焼後のガスを排出する「排気」を効率化するだけで、パワーアップやレスポンス向上が期待できます。純正パーツは騒音や排ガス規制をクリアするために妥協が入っている場合も多く、そこを社外品へ換装することで大きな効果を得られるのです。たとえばエアクリーナーをハイフロータイプに替えたり、マフラーを交換したりといったカスタムが代表的な事例といえます。

パワーアップとレスポンス向上

吸排気の流れがスムーズになると、エンジンの燃焼効率が上がり、アクセルを開けたときの反応が鋭くなります。これにより街乗りでの加速が気持ち良くなるだけでなく、ワインディングやサーキットでの高回転域の伸びにも違いが出てくるでしょう。さらに、排気音が変わることでバイクのキャラクターもガラリと変化するため、愛車への愛着が一段と増すはずです。
ただし、吸排気カスタムはセットアップが不十分だと、逆に燃焼バランスが崩れてしまうリスクがあります。場合によってはキャブレターのジェット交換やインジェクションのマッピング変更など、燃調の調整が必要になるかもしれません。パワーが出る分、エンジンに負荷がかかることもあるので、信頼できるショップやメカニックに相談しながら進めるのがおすすめです。

シーンに合わせたカスタムと注意点

吸排気カスタムを行う際は、どんな走行シーンを想定しているかを明確にしておくと失敗が少ないです。街乗りを重視するなら低中速域のトルクを底上げする方向性が向いていますし、サーキットや峠がメインなら高回転域に特化したセッティングのほうが爽快感を得られます。マフラーの素材やエキパイ形状にも注目すると、さらなる個性を引き出せるでしょう。
一方で、音量が大きすぎるマフラーは近隣への騒音トラブルの原因にもなるため、車検適合品や法律を守る範囲で楽しむことがマナーです。カスタムによってバランスを崩さないよう、燃調や点火系の調整も含めてトータルで考えるのが理想的です。吸排気カスタムは比較的取り組みやすいメニューですが、奥が深い分だけ満足度も高いので、ぜひ検討してみてください。

なお、吸排気を変えた直後は走行フィーリングが大きく変わる場合があります。慣らしの段階でさまざまな回転域や環境を試し、最適な操作感やセッティングを見極めると失敗が少ないです。こまめに点検しながら自分好みに仕上げる過程こそ、カスタムの醍醐味といえます。